住宅ローンを借りる時のポイント!

 

住宅ローンの種類には、一般的に
・銀行の『住宅ローン』
・住宅金融支援機構の『長期固定金利住宅ローン【フラット35】』があります。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、借入する際は良く考えてから借りたいものですね。

一生に何度も借りるものではないものの、あの時こうしていれば・・・とならないように慎重に選んでいただきたいのが住宅ローンです。

案外知られていないのが、住宅リフォーム資金にも住宅ローンが利用できることです。都市銀行の中には、物件購入後にリフォーム会社でリフォームしてもらう際にかかる費用まで住宅ローンで借りられる銀行もあります。もちろん単独リフォームの場合も利用可能です。

また、物件の購入諸費用が足りない場合には別途諸費用ローンが利用できますので、契約時の手付金が用意出来れば、物件の購入は可能です。

自分の借入限度額は ?,???万円

◯年収に応じて借入できる限度額は変わります
サラリーマンの場合には、前年分の源泉徴収票の「支払金額」(A)に記載されている金額が基準になります。その「前年収入額」に対して、「審査金利」と「返済比率」から算出された金額が、借入限度額です。

●銀行の住宅ローンの場合
・前年収入額:200万円以上・300万円以上のルールが各銀行であります。
・審査金利  :概ね 4%が基準。 (10年固定の金利を採用する銀行があります)
・返済比率  :年収によって20%~最大40%  (※既存借入れを含みます)

◇借入限度額のシミュレーション
(期間 35年/審査金利 4%/返済比率40%/既存借入れ無の場合)

    • 400万円 → 約3,010万円
    • 450万円 → 約3,380万円
    • 500万円 → 約3,760万円
    • 600万円 → 約4,510万円
    • 700万円 → 約5,270万円
    • 800万円 → 約6,020万円
    • 900万円 → 約6,770万円

●フラット35の場合
・前年収入額:最低年収の基準はなし。
・審査金利  :申込み月の貸出実行金利
・返済比率  :年収 400万円未満 30%
年収 400万円以上 35% (※既存借入れを含みます)

もっと借入額を多くしたい場合は?

住宅ローンの金額が足りなくて、もっと借入額を増やしたい場合。
「収入合算」と「ペアローン」 が利用できます。ご夫婦や親子など一定の条件で収入がある方の年収を合算したり、それぞれが借入をするペアローンで借入額を増やすことができます。

見落としがちな費用

住宅ローンを借りる際にかかる費用には、事務手数料・保証料・団体信用生命保険(団信)があります。銀行の住宅ローンとフラット35では、この費用に違いがあるので、注意したいところです。

銀行ローンの経費

・ローン事務手数料
一律 31,500円が一般的です。

・保証会社へ支払う保証料
銀行ローンを借入する場合は、第三者の保証人を立てる必要がなく保証会社へ保証料を支払います。この金額は、借入期間35年の場合には、借入金額100万円あたり20,620円(銀行によって異なります)です。

例えば、借入金額が3,000万円の場合は
20,620円×3,000万円÷100万円=618,600円  が必要となります。

借入金利に0.2%上乗せすることによって、当初の証料は不要になります。これを保証料の内枠方式と言って、自己資金が少ない場合に利用することができます。

・団体信用生命保険
保険料は銀行負担ですので無料。銀行の住宅ローンは、基本的に団信加入が借入条件となっています。加入ができない場合は、各銀行でローン金額等の借り入れ条件が変わります。

フラット35の経費 (買取型/保証型で違う場合があります)

・ローン事務手数料
定率型:借入額×○% (総支払額が少なくて済む)

定額型:一律○○円  (住宅ローン借入時の負担を減らしたい)

・保証料
不要です。(保証人も必要ありません)

・団体信用生命保険
任意加入で個人負担です。
年利換算で0.36%程度の金利負担

固定金利と変動金利

長期固定金利のフラット35(フラット20)と金利優遇のある変動金利・固定特約が選べる銀行の住宅ローン。どちらを選ぶか迷うところです。

平成12年12月現在の金利状況

○都市銀行の例
店頭表示金利 (年)     金利優遇後の金利
変  動   2.475 %    0.875 % ~1.075 %
固定1年   2.90 %     1.30 % ~ 1.50 %
固定3年  3.10 %    1.50 % ~ 1.70 %
固定5年  3.25 %    1.65 % ~ 1.85 %
固定10年 3.50 %    1.90 % ~ 2.10 %
※金利優遇幅:審査結果等で決まります。年1.4%~最大年1.6%が全期間に優遇

ここ数年、金利優遇幅が過去最大になっているので民間金融機関の住宅ローンは、
・変動金利で返済額を最大限抑たい
・固定特約で安心して返済したい
といった要望に叶うタイプ

○フラット35 都市銀行

固定21年~35年  2.03%  (ローン事務手数料 31,500円)

○フラット35 住宅ローン会社

固定21年~35年  1.81%  (ローン事務手数料 2.1%)

フラット35は、全期間長期の固定金利で返済したいというご要望の方向き

 

住宅ローンのミックス借入(ミックス返済)

低金利のメリットが受けたいけど、金利変動による返済額のアップは避けたい!
ローンの借り手側の切実な思いですね。

 

民間金融機関の住宅ローンミックス借入

「低金利のメリット」と「安定した返済」のいいとこ取りはなかなか出来ませんが両方のメリットをバランス良く受けたい場合に「変動金利」と「固定金利」を組み合わせたミックス借入という方法があります。
ライフスタイルに合わせて固定特約タイプを選んで組合せできます。

民間金融機関の住宅ローンとフラット35のミックス借入

全期間を固定金利にしながらも、低金利の変動金利タイプも捨てがたい・・・・・!?
印紙代や事務手数料が異なりますが、「フラット35」と「住宅ローンの変動金利」 を組合せる方法も考えられます。随分と昔のことですが、ローンの借り方で「住宅金融公庫」+「年金住宅融資」+「財形住宅融資」+「銀行の住宅ローン」の4本で借入をしたケースがありました。(余談でした)

 

民間金融機関の住宅ローン「変動金利タイプ」×2のミックス借入

将来的に金利が上がるのが心配で「変動金利タイプ」だけで借りるのが不安 ・・・・・!?
住宅ローンの「変動金利タイプ」はいつでも固定金利特約タイプへ変更ができるのです。実は、あまり知られていませんが、このメリットを最大限に活かすパターンが、「変動金利タイプ」のダブルミックス借入です。
一般的な「変動金利」と「固定金利」のミックスの場合、「固定特約タイプ」のベースは変動金利ですの固定期間が終了すると再度「固定期間を設定」するか「変動金利に戻る」か選択できるのです。

・・・であれば、当初から「変動金利タイプ」の2本立てでミックス借入しておけば、金利の上昇局面で片方または両方別々に固定特約タイプへ変更すれば良いのではないでしょうか。

2,000万円を35年返済で「1.00%」と「2.00%」の金利で借りた場合の年間返済の差額は、117,540円です。このまま低金利が続けば10年で100万円以上の返済差額になります。
この返済差額分を一部繰上げ返済と合わせれば、元金の減額につながり、総返済額をかなり減らすことができるのです。「変動金利タイプ」の2本立てミックス借入は、一部繰上げ返済とセットでお考えください。

 

一部繰上げ返済

一部繰上げ返済には、
・毎月のご返済金額はそのままで、返済期間を短縮する「期間短縮型」
・返済期間はそのままで毎月のご返済金額を減らす「返済額軽減型」  があります。
返済総額をより減らしたい時は、「期間短縮型」がお得です。

 

 

購入諸経費 → 中古マンションの購入諸経費へリンク