住宅性能評価書|マンションの品質

「住宅性能表示制度」は、住宅の品質・性能について、国の登録を受けた第三者機関が客観的視点において評価を行う制度として平成12年10月にスタート。
「住宅の品質確保の促進等に関する法律(住宅品質確保法)」に基づいた、「住宅性能表示制度」による性能評価を受けることで、従来わかりづらかった住まいの性能について、国土交通大臣登録の住宅性能評価機関が同じ基準で、等級(数値)をつけるというものです。

住宅品質確保法の三つの柱
①構造耐力上主要な部分、及び雨水の侵入を防止する部分についての瑕疵担保期間を10年とする。
②住宅性能表示制度の実施
③紛争処理機関の設置

住宅性能評価書の種類

評価書には、設計図書の段階で評価した結果をまとめた「設計住宅性能評価書」と、施工段階と完成段階の現場での検査を経て評価した結果を記載した「建設住宅性能評価書」の2種類があります。

住宅性能表示は項目毎に等級や数値で表示

住宅品質確保法による住宅性能表示制度では項目ごとに等級や数値が表示されます。等級が高いほど、性能が高くなりますが、項目の全てを最高等級にすることは難しくなっています。
例えば、「耐震」の項目で高い等級がついても、梁や柱・壁を強くしているために、窓などが小さくなり、開口率などを表わす「光・視環境」の項目では高い数値にならない、という関係があります。
あくまでも、住まい選びの「目安」として参考にしてください。

住宅性能評価書の項目と内容

1.構造の安定
地震や風などの力に対する建物の壊れにくさ
2.火災時の安全性
火災発生時の避難のしやすさや建物の燃えにくさ
3.構造躯体の劣化の軽減
柱・はりなどに使用する材木の腐食、鉄のサビなど建物の劣化のしにくさ
4.維持管理への配慮
水道・ガスなどの配管の点検・清掃・修理のしやすさ
5.温熱環境
室内の温度や冷暖房時の省エネルギーの程度
6.空気環境
内外装材のホルムアルデヒド放散量の少なさ、換気の方法など
7.光・視環境
居室の窓などの大きさ
8.音環境(選択項目)
騒音の低減など
9.高齢者等への配慮
加齢等に伴う身体機能の低下に配慮した移動のしやすさ、転倒などの事故防止
10.防犯対策
外部開口部について、防犯上有効な建物部品や雨戸等が設置されているかの侵入防止対策